イオン株式会社<8267>は、2024年度の決算において過去最高の売上と利益を記録し、増収増益を達成。
円高の影響による輸入コストの削減やデジタルトランスフォーメーションの推進が功を奏し、全セグメントでの増収が見られています。
さらに、株主還元の強化も進んでおり、2024年度の配当金は増加予定です。
イオンの成長戦略がどのように業績に反映されているのか、その詳細を見ていきましょう。
イオン株式会社<8267>の業績
イオンは持続的に売上を伸ばし、営業利益やキャッシュフローも安定していることが分かります。
しかし、自己資本比率は低下傾向にあり、負債の増加がリスクとして指摘。
特に、投資活動や財務活動における現金流出が目立ちます。
また、配当性向も30%で、株主還元に対して一定の配慮が見られます。
総合的に見て、イオンは売上・利益ともに好調で成長を続けている一方で、自己資本比率の低下や負債の増加が課題として残る企業といえます。
イオンの自己資本比率の低下や負債の増加の考えられる原因
1.投資活動の増加
イオンは店舗拡大やデジタル化推進など、大規模な投資活動を行っており、これが大きな現金流出につながっています。
2024年度の投資活動によるキャッシュフローは、-5,088億円に達しており、これが負債の増加に拍車をかけています 。
2. 有利子負債の増加
イオンは前年度よりも約4,824億円の有利子負債を増加させており、これにより財務負担が増加。
有利子負債の増加は、主に成長戦略や事業拡大のための資金調達に依存していることが一因と考察。
3. 海外展開や新規事業への投資
イオンは海外事業や総合金融事業にも力を入れていますが、これらの事業における貸倒引当金の増加などが財務状況に影響を与えています。
また、コロナ関連商品の需要減少により、ヘルス&ウェルネス事業の収益も減少しており、特定の事業分野での負担が財務に影響。
これらの要因により、負債が増加し、自己資本比率が低下していますが、これらの投資は中長期的な成長を見据えた戦略の一環と見られます。
イオンの業績が好調な理由は?
つい最近まで為替が約160円台でしたが、2024年9月に一時139円まで下がりました。
為替が円高へ移行すると、イオンは海外から商品調達を行っているためコストが下がります。
円高が進むと仕入れコストが下がり、利益率が向上する可能性があるってことだね!
この影響で「円高メリット株」ということで注目が集まっているんだね!
イオンの魅力の1つとして、株主優待が挙げられます。
生活と密着性があるイオンのため、普段の買い物金額に応じて3〜7%のキャッシュバックが得られることが個人投資家から人気。
また、イオンが取り組んでいる事業は幅広く分散されています。
イオンで買い物することで金融やカードなど様々な事業が紐づいてくるね!
その通りだよ!金融などは利用率は低いけど、収益性が高いよ!
小売業などで人が集まって、その一部が金融など利用してくれるから事業が紐付いてるね!
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