ポイント付与廃止でふるさと納税はどう変わる？今後の展望を考察

ふるさと納税制度は、地方自治体への寄付を通じて地域振興を図ることを目的とした仕組みです。

これまで、寄付者にはポイント付与という形でお得感を提供してきましたが、2025年10月からはこのポイント付与が禁止されることが発表されました。

今回の発表を受け世間の反応や今後の展望について解説します。

ふるさと納税ポイント付与禁止への反応

今回のルール変更に対して、ポータルサイト運営者や自治体からは様々な反応が寄せられています。

大手サイト運営者は、この変更が制度の健全な発展に寄与するものであるとコメントしていますが、一部では反対の声も上がっています。

利用者の中には、ポイント還元の廃止により、ふるさと納税の利用を再考する人もいることが報告されています。

ポイント付与の禁止は、自治体が自由に使える資金を増やす可能性がありますが、一方で各自治体が独自にマーケティング活動を強化する必要性が高まり、効率性の問題も浮上しています。

この制度改正により、ふるさと納税が本来の目的である地域振興にどのように影響を与えるのか、今後の動向が注目されます。

ふるさと納税はオワコン？

ふるさと納税は税金を納めたい自治体を自分で選べる制度。

元々、税金を納めるだけだったのが、ふるさと納税を活用することで最大3,000円相当（1前円寄付）の返礼品を貰えます。

総務省の発表によると、2025年10月からサイトを通じてポイントを得られなくなります。

つまり、来年9月まではポイント付与対象なので駆け込み納税が増えることが予想されます。

しかし、クレジットカードを通して決済した場合は、カードのポイントが付与されるので安心してください。

また、ふるさと納税は寄付から5年間猶予があるため、ポイント還元を受けたいのであれば多めにふるさと納税するのも良いかもしれません。

ふるさと納税の今後の展望

ポイント付与を禁止することで、自治体がポータルサイトに支払う手数料が減少し、その分を返礼品の品質向上や種類の充実に充てることができる可能性があります 。

ポイントの代わりに、自治体は魅力的な返礼品を提供することで寄付を募る必要が生じるため、返礼品の質やバリエーションが向上するでしょう。

しかし、自治体が独自にマーケティング活動を強化する必要があり、そのコストがかさむ可能性があります。これが返礼品の品質向上に充てられる資金を圧迫するかもしれません。

財政力のある自治体は高品質な返礼品を提供しやすくなりますが、財政力の弱い自治体は引き続き競争に苦しむ可能性があります。これにより、地域間格差が拡大する懸念もあります。

最後に総務省の目指すところは、自治体が返礼品競争に依存せず、寄付金をより有効に地域振興に使えるようにすることです。

ポイント付与がなくなることで、自治体は質の高い返礼品を提供する努力をする一方で、手数料の削減分を地域の本来の発展に使う余地も増えると期待。

その結果として、返礼品のレベルが上がるかどうかは、自治体の戦略や対応次第。

特に、自治体がどの程度マーケティングコストを抑えつつ、魅力的な返礼品を提供できるかが重要なポイントとなるでしょう。