NTT株急落の原因と市場の反応｜NTTへの投資はどうするのか解説

NTT株価の急落は投資家に衝撃を与えました。

政府の株式売却案、信用買いの増加、業績の悪化、株価の割高感が主な下落理由とされています。

特に政府の売却案は市場に大きな動揺をもたらし、株価は一時150円台まで下落。

しかし、長期的な株価低迷の一因として、日本政府による株式売却の可能性があること、また、NTT法の改正が進むことにより、経営の自由度が増して業績が拡大する期待もあります。

この記事では、NTT株価の下落背景と今後の展望について、詳細に分析します

NTT株価暴落の現状と影響

株式市場は、NTTの株価が急落したことに注目しています。この暴落は、投資家の間で不安を引き起こし、市場全体に波紋を広げています。

決算を見てみると、2024年3月の売上高、営業利益、経常利益、最終益は過去最高。

しかし、NTTの株を保有している投資家は、株価の下落により損失を被っています。

特に信用買いをしていた個人投資家は、大きな影響を受けている可能性があります。

株の「信用買い」とは、投資家が証券会社に一定の保証金を預け、その担保を元に証券会社から株式購入の資金を借りて取引する方法。これにより、手持ち資金の約3.3倍までの株式を購入することが可能になります。信用買いは、将来の株価上昇を見込んで行われ、価格が上がった時に売却して利益を得ることを目的としています。

NTT法の改正や完全民営化が進めば、経営の自由度が増し、新たな成長戦略が期待されます。

株式の大量放出は市場の需給バランスに影響を与え、株価の変動を引き起こす可能性があります。

特に、政府が大量の株式を売却する場合、市場における需給のバランスが崩れることが懸念されます。

株価下落の原因分析

日本政府がNTT株の一部を売却する案が検討されており、これが株価下落の一因となっています。

政府はNTT株の32.25%を保有しており、財源確保のために売却する可能性があります。

引用：NTT「2023年度決算、2024年度業績予想について」

個人投資家による信用買いが多く、損失覚悟の売りが多発し、株価が下落。

引用：NTT「2023年度決算、2024年度業績予想について」

信用買い残高が増加し続けており、市場に放出されると需給への影響が出るため、株価が下がりやすい状況です。

2025年3月期の業績見通しが予想外に悪く、売上・利益ともに事前予想を大きく下回りました。

特に地域通信事業が大幅に悪化しており、固定電話サービスの減少が影響しています。

引用：NTT「2023年度決算、2024年度業績予想について」

新NISA期待で急騰した後、配当利回りが低下し、株価が一時的に割高。

現在の株価指標からも、株価が割高であったことが示されています。

これらの要因により、NTTの株価は下落。

今後の株価については、短期的には横ばいを予想されていますが、長期的には株価上昇が期待されています。

株価暴落後の戦略

2024年5月の発表で、今期最終は14％減益、前期配当を0.1円増額、今期は0.1円増配。

1−3月期の連結採取利益は48.6％増に拡大し、売り上げ営業利益は前年同期の8.6％→11.9％に大幅改善しています。

引用：NTT「2023年度決算、2024年度業績予想について」

今後、自社株買いする可能性もあり期待が持てます。

また、2024年度の業績は海外での収益が円安の影響をネガティブに受け止めています。

今回の株価下落は一時的なものと考えられます。

中長期的にみると今後さらに成長する期待ができるので無理のない範囲で購入を検討していいでしょう。

引用：みんかぶ「NTT」