2023年、日本株は世界的な景気減速や金融引き締めの影響を受けながらも、デフレ脱却や資本効率の改善などの構造変化によって大きたね!
日経平均は年間で約3割も高くなり、一時は33,000円台まで駆け上がったね!
しかし、この好調な動きは長期の上昇相場の始まりに過ぎないという見方もあります。
三井住友DSアセットマネジメントは「日経平均7万円シナリオ」と題して、名目GDPの成長やROEの上昇などを前提に、日経平均が9年後には7万円に到達する可能性を示唆しています。
もちろん、このシナリオには大きな不確実性があります。実際、2024年に入ってからは、米国のインフレや金利の動向、中国の経済や不動産の問題、国内の政治やコロナの状況など、日本株に影響を与える要因が多く存在しています。
この記事では、2023年の日本株の振り返りと、2024年の日本株の展望について、3つの注目テーマ株を交えながら分析していきたいと思います。
日経平均株価が急上昇
2023年の日本株は、年初の1月4日が年間の安値で、紆余曲折を経ながら、12月27日までに8,000円ほど株価水準を切り上げてきました。
2024年に入って日経平均株価が3万7,000円に迫る勢いだね!
理由として考えられるのがいくつあり、1つ目は日本がようやくデフレを脱却するのではないかという期待。
2つ目に円安が進行しているため輸出産業の追い風。
海外の系動向や為替相場に業績が左右されやすく、一般的に円安で利益増、円高で利益減。
最後に中国からの資金流入、海外の投資家が日本株買いに動いていることが考えられます。
香港ハンセン株価指数を見ると、下がっているのがわかります。
そのため、中国人投資家は資金を日本に移動させています。
円建ての日経平均株価は絶好調に対し、ドル建ては下がっています。
つまり、ドル建てだと日本株はまだ割安に見えるということです。
このように日本株に勢いがある中で、日本人投資家は日本株を売っているようです。
日経新聞によると、“個人の売り越し額は現物。先物合計で1兆 2,121億円と13年11月以来の規模”とのことです。
日本人は「S&P500」や「オルカン」の購入が多いよ!
「日経平均7万円シナリオ」の真相
2023年の日本株の好調な値動きの裏には、実は恐ろしいシナリオが潜んでいます。
それが、「日経平均7万円シナリオ」と呼ばれるもので、このシナリオは、「三井住友DSアセットマネジメントのマーケットレポート」で紹介されました。
日本の名目GDPがデフレ脱却により長期的に年率+2.25%の成長を続けると仮定すると、EPS(一株当たり利益)は同約9.1%増加し、9年後の2033年には日経平均は72,266円となり、7万円に到達する計算になるというもの。
このシナリオは、日本の企業業績の改善や資本効率の向上などを前提としており、楽観的な見方と言えるかも…。
しかし、もし日経平均が7万円になるのが9年後ではなく、2年後だとしたらどうでしょうか。
それは夢のような話だと思うかもしれないが、実は悪夢のような話なのです。
このシナリオは、ハイパーインフレによる通貨下落を伴う株価急騰。
ハイパーインフレとは、過度に物価が上昇する現象。通貨が信用を失って、物価上昇が止まらない状態のこと。
コロナ禍後の世界の株式市場では高水準のインフレと金融引き締めによる景気悪化懸念が重石となり、一部を除きパッとしない相場展開が続いています。
2024年の日本株の展望
2024年の日本株は、米国の金融政策や景気の動向、海外勢の日本株再評価、ハイパーインフレの発生や拡大など、様々な要因に左右される展開が予想されます。
また、ハイパーインフレにより通貨が暴落し、株価が急騰しているアルゼンチンやトルコの状況は日本株にとっては悪影響になります。
なぜなら、ハイパーインフレにより、資産価値が目減りすることを恐れた投資家が、安全資産としてドルや円などの通貨に逃避することで、円高や株安を招くからです。
しかし、上記の要因には日本株にとってはプラスになる材料もあります。
日本企業の資本効率の改善や低PBRの改善などは、日本株の魅力を高める要因となります。
株価が割安か割高かを判断するための指標。純資産から見た「株価の割安性」。
株価が直前の本決算期末の「1株当たり純資産」の何倍になっているかを示す指標。
会社の資産と現在の株価との比較であり、PBRが小さいほど株価が割安であることを示します。
日本の金融政策は、米国と比べて緩和的な姿勢を維持すると見られており、円安や株高を後押しする要因となります。
結論として、2024年の日本株は、リスクに対する警戒心を持ちつつ、チャンスに対する期待感を失わないことが大切。
特に、株価の調整局面は、割安な銘柄を探す絶好の機会となります。
日本株の将来性に自信を持ち、長期的な視点で投資することが、資産形成にとって有益であると考えます。
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